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『考える人』
この街で僕の事を知っている人はもういない




僕はもうすぐ30才になる



平均寿命が22才だからかなりの長生きだ



30%の人が18才で死に69%の人が22才で死ぬ


残りの1%に僕は属する



たまにその4倍から5倍の100才まで生きる人なんてのもいる



そういう人はだいたい像か絵画に生まれ変わる



そしてそうなってまでも考える事をやめない



あの有名な像「考える人」なんかもそのうちの一人だ




そして結局は答えは出ないのだ



だから潔く22才で死んでしまうのも良いかとは思ったが


かれこれ8年間ほど留年している



もうすぐ新しい朝がやってくる



風を吸い込んだら僕はまた一つ歳を重ねる



ヒロベ
ユウイチロウの冒険
「海が見たい」


ここは山に囲まれた小さな村だ



海まではきっと何時間もかかるだろうが、歩いて行く事にした




長い旅になる



ユウイチロウはお父さんの背中より大きな鞄を背負って家を出た



1時間ほど歩いた


なんだか喉が乾いた



アクエリアスをたぷたぷに入れた水筒を持ってきたはずだった



よし、一旦休憩にして飲もう




と鞄を開けたが見当たらない




どうやら家に忘れたようだ








「なんだよーせっかく用意したのに」










しょうがなく自動販売機で買うことにした







自動販売機の前に立ち150円を入れようと





財布を探したが見当たらない





どうやら家に忘れたようだ








「さすがに財布を忘れたのはやばいな」






ユウイチロウは誰かの手を借りるのは癪だと思ったが


一時間の道のりを無駄にするのもアレだと思ったので




お父さんに車で持ってきてもらおうと思った



幸い、今日は日曜日、お父さんは家にいるはずだ。




よし電話しよう







と携帯電話を探したが見当たらない







どうやら家に忘れたようだ









「おいおいおい自分大丈夫か」







と途方に暮れているのもつかの間







なんだか無性にオシッコがしたくなった





がトイレは近くに見当たらない





「しょうがない立ちションでもするか」









ユウイチロウは道の外れのちょっとした森へ行きズボンのチャックをおろそうとした









がズボンが見当たらない





どうやら家に忘れたようだ





「俺はいったいどんな格好で何を背負ってきたんだ」





怒りを通り越してむなしさが湧き上がってきて、暴れた




するとカバンから一枚のビスケットが出てきた




こんなの鞄に入れた記憶はなく、不思議に思ったが

なんだか凄く美味しそうに見えた




しかし今は凄く喉がカラカラなのであとで食べようと思い



ズボンの後ろポケットに入れようとした




がズボンが見当たらない





そうだ家に忘れたんだった





なので仕方なくシャツの胸ポケットに入れた





ポケットを叩くとビスケットは二枚になっていた



ヒロベ
 
ニープ
小学校3,4年生くらいの時かな




近くの公園に行くとニープがいた




ニープは見た目16~18才くらいのヤンキーだった





ヤンキーの定義は定かではないが


服装とかもダボダボ系で

タバコも吸っていた気がする

それに、ろれつが回ってない時があったし

歯もガタガタだったような気がするから

シンナーでも吸っていたんだろうと思う


多分ヤンキーだ








でも、僕らには優しくて



何が、誰が、きっかけかはわからないけど


いつからか僕らと一緒に公園でドッチボールをしたりサッカーをしたりしていた


ニープの球はとても速くて

ちゃんと受けれた記憶がない






同世代の友達がいなかったのか?

小学校終わりから日が沈むまでの間くらいに遊んでいたから

高校には行ってないと思う。

友達が学校に行っている暇な時間に僕らと遊んでいたのか?




まぁどれも想像の域を出ない


なにせ本名すら知らないし


ニープの由来もわからないのだから

しかし妊婦でない事は確かだ。





ニープは年齢の違う僕らと遊んでいても、楽しそうだったし寂しそうだった



そしていつの間にかニープは公園に来なくなった



その理由もわからない



今考えるとすごく不思議な関係だった





一緒に遊んでいたと言っても

やはり一枚壁があり

ニープからしても僕たちは暇つぶしの一部だったと思う





だから別に友達とも思ってないが

なんだか忘れることもできずにいる



あれから15年くらいたった


ニープの速かった球を今なら受け止めれる気がする


突き指しないように慎重に

ひろべ

 
号泣したその後に
 村には必ず死神さんが一人いる




病に苦しむ人の所へいって

「お疲れさま、行ってらっしゃい」


と別世界へと導いて行く




しかし死神さんというのはどんな死神さんにも関わらず意地悪で気まぐれなようだ



時々、元気な人の所へも突然現れて連れて行ってしまう事もある


今日も死にたがってる人の所へ

生きたがってる人の所へ


あっちこっちをぐるぐる回る



ここからはずいぶん昔の話になる
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私のおばぁちゃんが癌になった


村のお医者さんは「あと一年もたたないうちに死神さんに連れていかれるだろう」

と話した



私はどうにか死神さんがおばぁちゃんを迎えにこない方法はないものかと


村中の人に訪ね

そしてたくさんの本を読んだ


すると、どうやら死神さんの弱点はチョコレイトらしい



次の日、私は死神さんの家を訪れた



コンコンコン、



「こんにちは、煮物を作りすぎてしまったので、良かったら食べてください」




中に少しだけチョコレイトを混ぜたものを






そしてまた次の日


コンコンコン、



「こんにちは、カレーを作りすぎてしまったので、良かったら食べてください」




そしてまた次の日



そしてまた次の日、、、、、、




やがて死神さんは別の世界へ帰っていった






これでおばぁちゃんはずっとここにいられる



私はそう思った



そして


一年


二年


三年


と月日は流れた





おばぁちゃんはまだ生きている


しかし元気になったわけではない


ずっと闘っていた


それはそれは苦しい闘いだった


私は「自分のしてきた事が間違いだったのかもしれない」という気持ちになった


それと同時におばぁちゃんはいつまでもここにいたらいけないと思った



次の旅へ送り出してやらないといけないのだ



「おばぁちゃん、お疲れさま、行ってらっしゃい」

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これが私が死神さんになった理由である


チョコレイトが苦手という事はくれぐれも内緒にしておいて欲しい





ひろべ
父のロボット
 男の子というのは一度はロボットに憧れるもんだ


大抵の場合、強くてカッコいいもんな!
弱っちぃロボットなんて見たくないもんな。

これは僕がロボットに憧れていたくらい小さい頃の話だ。




この日は父と紙粘土で遊んでいた。
そして僕はロボットを作ろうとしていた。
でもなかなか理想のロボットはできやしない。

父「お、マサオうまい事作ったなーカッコいいなーそのロボット」

なんて言われたが僕が求めていたロボットは一縷のスキもなくどんな相手も倒してしまうような完璧なロボットなわけで、そんな事を言われても少しも嬉しくなかった。


「お父さんもロボット作って」
と言うと
「よっしゃ。わかったカッコいいやつを作ったろ!」


と言って真剣に作りだした。
僕は期待に胸が膨らんだ。お父さんは僕が求めるロボットを作ってくれるに違いない。

父こそがロボットよりも強くてカッコいい僕のヒーローだったからだ。


だけども父が作ったロボットはお世辞にもカッコいいとは言えないし、形はいびつで、今思えばそれなりに芸術性の高い作品に思えてしまうほど、(それは脳の記憶補正能力のおかげかもしれないが)ロボットには限りなく遠いロボットだった。


どっちにしろ、子供の頃の僕はひどく残念がったし父に失望した。

そのもどかしさからか、
「こんなんロボットじゃない!」
と言い父が作ったゴミ箱に捨て、涙を隠すように布団に潜りこんだ。

父は怒りもしなかった。

「そうかーうまくできんくてごめんなーまた今度作れるように練習しとくなー」
と紙粘土を片付けていた。

この時、理不尽な僕を怒ってくれていたなら楽だったのになと、年を重ねた僕は思う


その日はずっと拗ねていて

なんだかモヤモヤが残ったまま次の日の朝を迎えた。



僕はゴミ箱の中身が気になって仕方がなかった。
だけど、捨てたのは自分だし、子供のクセに変なプライドはあったようでなかなかゴミ箱を覗けなかった。

しかしどうしても気になるのでゴミ箱を覗いてみた。


ゴミ箱は空だった。


「お母さん!!昨日お父さんが作ったロボットどこやったん!!?」

「あんたいらん言うたから捨てたよーもうゴミの車が持っていってもうたんちゃう」

「なんでや!なんで勝手に捨てんねん、お父さんがせっかく作ってくれたやつ」

「あんたが捨てたんやんかー」

「捨ててへんわ、ゴミ箱に置いといただけや!」



という具合で朝から一日中泣いていた。
なんで泣いているのかは自分でもよくわからなかったのだが。


父が仕事から帰ってきた。

「なんやマサオ何泣いてんねん?」

泣いてばかりいる僕の代わりに母がいきさつを説明した。



「そんなんもっかい作ったるわー。昨日よりカッコいいやつをなー」

といつものように父は笑う。

父が作ったロボットは昨日と何も変わらず、むしろ昨日よりかっこわるいくらいだった。


だけど僕がこのロボットを捨てる事はもうないだろう。

とあの日の父と同じ年になった僕は、30才の誕生日を迎えたロボットと共に笑う。



ひろべ






今夜全ての駅で
 いや!

なんか調子が良いので


今日のブログは2本だてです。



縦に2本だてです。







ビールをのみましてん








お酒というのは気持ちよくも気持ち悪くもなれる




人を気持ち悪くする事もしばしば



そして今宵は

稀に見る素敵なシーンをあなたに









終電間際の金曜日か土曜日



僕が地元の駅を降りると







これでもか!!



といわんばかりの

千鳥足で

アヒル口で

焼き鳥臭の


おっさんがいた





そのおっさんはなんとかドラゴンボール7個集めて


シェンロンにもらった「ギャルのパンティー」を杖にして


ころばないように歩いていたんだけど






言わんこっちゃない



やっぱりこけた





眼鏡をしてたらしく




眼鏡割れて顔から血も出てた










僕が「ま、まさるーーーーーー!!!!」



と叫び声を上げて助けに行くよりも早く










一人のおっさんがまさるに駆け寄って


「大丈夫ですか?」


と声をかけ、抱きかかえ、持っていたハンカチーフで血をふき、優しく介抱しだした。











なんて美しい中年男性の絆だ










と僕が思ったのもつかの間








まさるは「ダイジョブ!ダイジョブ!」




と歌いだして



杖にしていたギャルのパンティーを履き



ただっ広い社会という荒野へと駆けて行ったとさ





ひろべ
短編小説第2弾『99のプライド』下
 前回のあらすじ

1−4
キャンディーズリード
9回裏
2アウト満塁フルベース、ランナーは一塁と二塁に一人ずつ3塁には二人。
ホームランが出れば逆転優勝が決まる。
そのとき打席の茂は何を思ったのか?

続きはWEBで!!!










さて


九九も順調に流れてきている


クラスの人数を考えれば2回ほど答えれば、難を逃れられる。



まずは一周目である、


先生「じゃあ次ヒロベ君3×8は?」

※(断っておくがこの物語はあくまでフィクションであり僕は小学1年の段階で98の段まで余裕で言えた)


「2、、、24、、、」



先生「はい良くできましたーーじやぁ次Tさん3×9は?」



なんとか一周目は無難に答えれた。

問題は2週目だ、数字が大きくなれば当然難易度は上がって行く。



その前にYの番が回ってきた。

お手並み拝見といこう!


先生「じゃあ次Yく」

Y「16!」



先生「せ、正解です。それでは赤のY君何番にいきますか?」


Y「13番」


先生「13番に赤が入り斜め一列赤に代わります。緑のTさん苦しくなってきましたねーそれでは次の問題いきましょう。アタックチャーーンス!!!」





しごにじゅう


しろくにじゅうし、、、、、、、


当たり前の用に世界は流れ続けている





は、早い、、、、

やるやるとは聞いていたがYがここまでやるとは、計算に入ってなかったぜ




こうなったら俺も次の問題はくい気味で答えるしかない!!!



大切なのは準備だ!


クラスの人数を考えれば俺が次に答えるのは

7×6だ



鬼門の7の段である

しかし、後半周ほど時間はある

時間をたっぷり使えば解けない問題ではないはずだ



えーーと


7たす7たす7たす、、、、、、、、、、








わかったぞ!!!


42だ!!

間違いない!!


この勝負俺の勝ちだ!!!



いよいよ俺の前まできた


その時!!!




ズバババババッババッバババンンンンンン!!!!!!!!!!!!!!!!







教室の扉が普通に開いた











そして一人の男が入ってきた。





茂だ!!!



あれはまぎれもなく俺の前の席の茂だ!!!





先生「茂くん遅刻はだめよ、早く席につきなさい」


茂「はーーーい」



席につく茂。

先生「じゃあ茂君にさっそく問題解いてもらおうかな。7×6は?」


茂「42」



先生「良くできました!じゃあ次ヒロベ君!7×7は?」



ば、、ばかな、、、


ここまできてこんなことが



俺はサイヤ人の王になる男だぞ。、、、


こんな下等生物どもに。。。。

先生「ヒロベ君??7×7は??」




僕「、、、、、164」





新しい世界のとびらがまた一つ開いた。



なくした物はいらない物、本物は手に残る。



短編小説第2弾『99のプライド』上
小学2年生くらいの時



僕は進研ゼミというのをやっていた。



無論勉強をする気などサラサラなく、「なんかおもちゃもらえるから」
という理由で始めた。




まんまと企業の罠にはめられた、か弱き少年そのものだった。


父は俺の事をこう言った







『孤高のオオカミ』




もちろん進研ゼミでやってる事なんて1mmもおぼえてなかった。






だって真面目にやってないんだもの






クラスにはYという奴がいてそいつもゼミをやっていた。


ちょうど学校ではかけ算を習っている時期でYは僕に




「俺らは進研ゼミでもう習ってるからかけ算なんて余裕やんなーー」




と仲間意識丸出しで言ってくる。





僕は




7×7=48的なノリで


「おう!余裕やわ!」

というのが精一杯の勇気だった。






そう7の段は鬼門である!!!



やはり奇数というのは偶数より覚えにくい


1と5はまぁ簡単として

9も1のくらいが1個へって10のくらいが1増えていくと考えれば覚えやすい。


のこりは3と7である。


3は数が少ないから左脳を使うまでもなく、対応できる。


まぁ中ボスである。


ヤムチャくらいならやられてしまうかもしれない。







さて問題は7の段である



7の段を努力もなしに易々と解くのは至難の技である。




八門遁甲の第6門くらいまで開かないと解けたもんではない。



これはそんな7の段に果敢に挑んだ男達の物語である。





キーーーーーンコーーーーーーンカーーーーーーンコーーーーーン



チャイムの音がまた一つの世界を終わらせる



そして先生の足音により新たな世界が構築されていく




『『3時間目、算数』』






先生「今日は九九を端の人から順番言っていってもらいます。」


愚民共「はーーーーーーーーーい」


先生「じゃあ一番端のAさんからお願いします」



A『いんいちがいち』




血を血で拭わなければいけない戦いが幕を明けた。


最後のホームラン(短編小説第一段)
僕が中学生の頃おじいちゃんは入院していた。

僕は野球をしていた。

お見舞いに行くとおじいちゃんは必ず「ホームラン打ったか?」と聞いてくる。

僕は「いや」とうやむやになる。


おじいちゃんは野球が好きや。


親父がある日言った。

「嘘でもええから、ホームラン打ったっ言うたったらどないや?おじいちゃん喜ぶで」




僕は黙る

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

僕には嘘ついてまで誰か喜ばす意味がわからへん。

例え相手が好きな人でも家族でも

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野球は小学校からやってた。


そんなにパッとする選手じゃなかったけど、中学校では上手い奴はだいたい外のチーム入るし、部活内では一応試合出てた。

まぁでもいきなり野球がうまなる事はなくホームランなんて打った事なかったんや。



そのまま三年生になった。


ある日おじいちゃんの体調が急変した。

僕が病院着いた頃にはもうしゃべられんほどに。

ピッピピッピ言う病院の機械だけがこの世界の全てを支配してる。


人が死ぬのを間近で見た事ない僕にもわかった。




おじいちゃんはもうじき死ぬ。


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始めての事やのに確信が持てるというのは不思議やったけど、今考えると僕らはそういうこと生まれた時から全部知ってて、ただ順番に思い出していってるだけだと言える。

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おじいちゃんがなんか言おうとしてる。

もちろん声にはなってない。

親父が僕の背中を押す。





「おじいちゃん!今日ホームラン打ったで。おっきいホームラン打ったで」



おじいちゃんが笑った気がした。

んでちょっとして死んだ。

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始めて自分以外の為に嘘ついた瞬間

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僕は泣かんかった。


悲しい?苦しい?安心?



言葉にはならんが、一番近いのは

ーーーーー
悔しい
ーーーーー


それから何日か後の試合で僕はホームランを打った。


ランニングホームランとかじゃなくレフトの柵越える立派なやつや。


人生でたった一本のホームラン。


野球は点取る為に打つもんや


おじいちゃんの為に打ったんちゃうで


おじいちゃんも野球好きやからわかってくれるやろ?

陽ゆっくり沈んでいく
僕は今もまだ嘘つきのままである。